商都・あめ市 松本の中心市街地華やぐ

商都・松本の新春を彩る「松本あめ市」(実行委員会主催)は2日目の12日、中心市街地を歩行者天国にしてさまざまな催しが行われた。「あめ市」の由来になった「敵に塩を送る」の故事にちなんだ綱引き合戦「塩取り合戦」や七福神があめを配り歩く「時代行列」、みこしのほか、和太鼓演奏や踊りなどで街は活気にあふれた。福あめや福だるま、食べ物を売る屋台・出店も数多く並び、大勢の市民や観光客でにぎわった。
塩取り合戦は中央2丁目交差点で行われた。塩俵を中心に、北に上杉謙信方が、南に武田信玄方がそれぞれ陣取り、男性40人、女40人、子供20人の3本勝負で綱を引き合った。勝負は男性が上杉方、子供が武田方に軍配が上がり1勝1敗に。最終戦の女性は上杉方が結束を示し3連覇を果たした。
上杉方へ友人とともに参戦した女鳥羽中3年生は「初めて出会った人たちと力を合わせて勝利を喜び合えた。今年はきっといい年になる」と笑顔を見せた。長野市から家族3人で訪れ武田方で綱を引いた会社員の秋山生紅恵さんは「冬場のこの時期に歩行者天国でにぎわう催しは珍しいし楽しい。綱引きで負けても楽しい」と笑った。
実行委員長の羽山義輝さん(82)は「今年も大勢に喜んでもらえてよかった。幸せな一年となれば」と願った。
実行委員会によると催しには4万5000人が訪れた。