松本山雅のDF橋内優也 現役を引退、指導者に
サッカー松本山雅FCの最終ラインを支えたDF橋内優也(37)が、昨季限りで現役を退く決断をした。在籍年数は8季を数え、ゲーム主将として2018シーズンのJ2優勝を果たすなどピッチ内外でクラブを支えてきた功労者。19年間の選手生活に幕を引き、慣れ親しんだ松本で指導者としてセカンドキャリアを踏み出す。
クラブが5日に発表した。引退後は新設のアカデミーロールモデルコーチに就く。
橋内は滋賀県出身。東海大五(現・東海大福岡)高からサンフレッチェ広島に入団してプロ生活をスタートした。徳島ヴォルティスを経て2017シーズンに松本山雅に加わった。
175センチと上背に恵まれなかったが身体能力の高さと洞察力の深さでセンターバックとして活躍し、強いリーダーシップで最終ラインを束ねた。徳島も含めて2度のJ1昇格を経験。J通算320試合に出場して10得点を挙げ、うち松本山雅で192試合でピッチに立った。練習に取り組む姿勢はプロとしての範を示し、ポジションを争う若手に惜しみなく助言を送るなど存在感は大きかった。
契約延長の打診もあったがスパイクを脱いだ。リリースでは、守備固めで送り出された昨季プレーオフ決勝で痛恨の被弾を喫して目標を逃したことが、チームをJ2に戻す覚悟を持ってプレーしてきた中で「期待に応えられなかった」と自身で納得ができず、思いを後進に託す決断に至ったとしている。
現役時代からライセンス取得を進めるなど指導者への転身を見据えていた。プレーの言語化能力が高く、発信力にも長ける点は強みになりそう。指揮官として松本山雅を率いることを目指すとし「大切にしてきた謙虚な心と感謝の気持ち、向上心を大事にして頑張っていく」としている。