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旧開智学校と松本城 2つの国宝結ぶ道が歩行者天国になり盛況

国宝旧開智学校校舎の再オープンを記念して開かれたイベント。会場には多彩なブースが並び、大勢の家族連れが訪れた

 松本市の国宝旧開智学校校舎の再オープンを記念するイベント「国宝の架け橋リビング」が9日、同校舎と国宝松本城を結ぶ市道(通称・開智通り)を歩行者天国にして開かれた。飲食や手芸品などのマルシェ約40ブースとキッチンカー8台が並び、開智小学校金管バンドのパレードや地元音楽サークルの演奏などが繰り広げられた。秋晴れの下、二つの国宝を巡る観光客や市民らが立ち寄り、週末のひとときを楽しんでいた。

 会場限定のラジオ局「FM―KAICHI」が開設され、通りに設置したスピーカーからブース紹介などを行う番組を流して盛り上げた。ワインブースを訪れた松本市島内の会社員・山室文人さん(53)は「雰囲気が良いイベントなので、またやってほしい。ブースでビールやワインを飲めるのが魅力だった」と喜んでいた。
 旧開智学校の再オープンに合わせ、地元有志でつくる実行委員会が企画した。「自宅のリビングのようにゆったりと過ごせる場所」をコンセプトとし、市内にある信州大学と松本大学の学生計15人がボランティアスタッフとして運営に加わった。
 実行委員長の藤木大介さん(42)=松本市蟻ケ崎2=は「大盛況だった。二つの国宝を結ぶルートなので(この場所で)定期的にイベントを実施していきたい」と話していた。イベントは市の交通まちづくりにぎわい創出事業補助金を活用しており、年4回程度の開催が考えられている。