山形産の果物「ポポー」がジェラートに

山形村産の果物「ポポー」を使ったジェラートが新たに完成した。ポポーを20年ほど生産する農業の中川信隆さん(65)=小坂=が素材を提供し、塩尻市大門のジェラート専門店「Re:gelato(リジェラート)」が開発した。ポポーならではの果肉の味を生かした2種類があり、9月下旬から同店で期間限定販売している。
ポポーはアケビに似た楕円形で黄色から薄いオレンジ色の果肉。栄養価が高く、バナナとマンゴーをミックスさせたような濃厚な甘みや香りが特徴だ。ミルクジェラートとポポーの果肉をそのまま合わせた「ポポーミルク」と、果肉をペースト状にして作った「ポポーのソルベ」が完成した。ポポーとミルクは相性抜群。ソルベは途中でレモン果汁をかけるとよりさわやかな味を楽しめるという。スタッフの中野りなさん(23)は「ポポーの味がしっかりしているのでジェラートと相性がいい。秋限定なのでぜひ味わって」と勧める。
戦後は家庭の庭先などでも栽培され広く普及していたが、現在では栽培する人が少なく、〝幻の果実〟と言われる。病害虫に強く無農薬で栽培できることから、中川さんは少しずつ栽培を拡大。最初は海外から苗木4~5本を取り寄せ現在は約30本を栽培する。開発を提案した中川さんは「ポポーの味をしっかり生かし、想像以上においしい」と太鼓判を押し「おいしさを広めたい」と願っている。
店舗の営業は午前11時~午後5時45分。火曜定休。店頭に並ぶジェラートの種類は日によって異なり、同店インスタグラムで紹介している。問い合わせは同店(電話0263・87・1794)へ。