政治・経済

松本市、11月から「こども誰でも通園制度」試行へ 

「こども誰でも通園制度」のモデル保育園となる島内保育園

 松本市は、国が令和8年度からの本格導入を目指している「こども誰でも通園制度」の試行を11月に始める。保護者の就労の有無にかかわらず一定の時間、子供を保育園に預けられる制度で、島内保育園と認定こども園深志をモデル保育園にして、生後半年~3歳未満の未就園児を受け入れる。

 同通園制度は、国の保育拡充策として昨年度に創設され、今年4月から全国の一部自治体で試行的事業が始まっている。県内では長野市と飯田市、須坂市、北佐久郡御代田町で行われている。松本市は国による試行的事業の第3期公募に応募し、内示を受けた。
 対象は普段保育園などに通っていない生後半年~3歳未満の子供で、一人当たり月10時間を上限にモデル保育園で預かる。利用者負担額は1時間当たり300円となる。今月中に利用を希望する保護者の登録受け付けを始め、11月に受け入れを開始する。実際の利用は、電話で先着順に予約を受ける。
 12日の市議会厚生委員協議会で市側が制度について説明した。委員からは、保育士の確保や利用方法などについての質問が出た。市保育課の原正幸課長は「保育士の採用を進めており、11月までに最低2人は確保したい」と答えた。
 同課によると、対象となる子供は約2500人いる。市こども部の百瀬由将部長は「子供の育ちを応援し、子供の成長にもつながる制度」と話している。