政治・経済

生坂・電気小売り、来春開始 役場など11月から供給

再生エネルギーを使った電力の供給に向け屋上に太陽光パネルが設置された生坂村役場

 生坂村などが共同出資している地域エネルギー会社「株式会社いくさかてらす」が、来年3月初旬にも契約者への電気小売供給の開始を計画している。同社は小売供給に先駆けて、太陽光パネルの設置を終えた村役場や村民会館など一部の公共施設については今年11月末にもそれぞれに電力供給を順次始める予定で、村の再生エネルギー利用が本格的にスタートする。

 8月29日に開かれた「第5回ゼロカーボン推進プロジェクト会議」で初めて電力小売事業に係る手続きのスケジュールが示された。同社が国へ申請した小売電気事業の登録について「来年1月末にも正式に完了する見通し」との説明があった。小売供給開始まで収益を確保する手だてとして、太陽光パネル設置済みの一部公共施設に電力を直接供給して使用料を得る業務が提案された。法的に特に問題ないという。
 民家への電力供給の契約は今月24日から随時受け付ける予定だ。同社は今後、電気に関するさまざま手続きについて中部電力パワーグリッドなどとも調整していく。
 村の担当者は「村が率先して再生エネルギー由来の電力を使うことで二酸化炭素削減に貢献できる」とし「いくさかてらすも、電力供給の業務を通じ本稼働に向けて施設管理のノウハウを蓄積してもらえれば」と話している。