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寿台養護の増築計画 設計事業者を選定 東京の設計事務所

講評する寺内委員長(中央)

 県寿台養護学校(松本市寿豊丘)の増築に向け、設計事業者を選定するプロポーザル審査委員会が1日、同校で開かれ、設計事務所・カワグチテイ建築計画(東京都)が最適候補者に決まった。既存校舎と増築部分の関係性や児童生徒の使い勝手に配慮した内容、取り組みの姿勢などが評価された。

 1次審査を通過した4社・共同事業体がプレゼンテーションなどを行った。同社の提案では、既存棟の南側に並行して新棟、北側にグラウンドを配置。校舎は渡り廊下でつなぎ、障害の特性に応じた落ち着けるスペースなども随所に設けている。審査委員長の寺内美紀子・信州大学教授は「校舎の配置の巧みさに加え、1次審査での疑問・要望点に真摯に対応する姿勢に期待した」と述べた。
 同校は小学部~高等部と重度・重複障害のあゆみ部で約140人(本校のみ)が在籍し、教室不足が生じるなど校舎が手狭になっている。県は拡張用地として隣接する旧中信松本病院の土地・建物の一部を取得しており、一体的な活用を図る。案はベースとし、本年度中に基本計画を策定、来年度から8年度にかけて設計を予定している。