手作り防災レシピ集が完成 松本市里山辺の女性8人が発行

いつ起こるかわからない災害に備え防災力を高めようと、松本市里山辺の女性8人が4月に有志グループ「寄りましょ」を立ち上げ、今月、防災レシピ集を発行した。限られた水で調理ができる、耐熱性のポリエチレン製袋を使った12種のレシピを掲載している。地区内で調理講習会を開催し、300部を配布する計画だ。
A5判の18ページ。食材の入ったポリ袋を沸騰したお湯に入れて加熱する調理法を紹介している。皿や調理器具を汚さず洗い物が減るため、水が限られる災害時に役立つ。メンバーが試作を重ね、材料の分量や火加減を微調整して完成した。
30日に市里山辺公民館でレシピ集を使った初めての調理講習会を開き、同地区のボランティア部会会員9人とハンバーグや春雨スープを作って試食した。部会の松田純子さん(63)は「ポリ袋がここまで万能と思わなかった。自宅にある食材で実践できそう」と感心していた。
「寄りましょ」代表の川端美早子さん(71)は1月の能登半島地震で石川県珠洲市の親戚が被災し、改めて災害への備えを万全にしようとグループを立ち上げた。「普段の備えが大事。日常の食事にもレシピを取り入れて、各家庭で実践してほしい」と願っている。