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明科高3年・齊藤誠さんが体調不良の男性救う 迅速な行動に安曇野署が感謝状

 明科高校(安曇野市)の3年生・齊藤誠さんが26日、安曇野警察署の櫻井志郎署長から、的確に転倒者を救護したとして感謝状を受けた。齊藤さんは同校近くのJR明科駅前で6月27日、池田町の自宅に帰ろうと出発前のバスに乗っていたところ、歩行者の男性が倒れるのを目撃し、すぐにバスを降りて駆けつけた。櫻井署長は「ちゅうちょなく行動に移せることが素晴らしい」とたたえた。

 齊藤さんによると、よろけながら手すりにつかまって歩いている男性が頭から倒れ「気付いたら友達に荷物を託して(バスから)降りていた」。駆け寄ると近くを通ったトラックの運転手2人が119番通報などをしていたため、近くの明科交番に走って行き、警察官と一緒に現場へ戻った。運転手2人は男性が倒れる場面は見ていなかったため、バスの出発後もその場に残って警察官や救急隊員に状況を説明した。
 同署によると、男性は50代後半で、体調不良だった。顔などから出血していたが、軽いけがで済んだという。
 齊藤さんは「人が困っていたら助けなければという思いがあった」と振り返った。感謝状を受け取ると、「体調不良は気を付けていてもなる。これからも困っている人がいれば自分から進んで助けにいきたい」とほほ笑んだ。