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朝日村西洗馬に新たな防災拠点 災害時最大60人を収容可能

テープカットを行い防災センター完成を祝う関係者たち

 朝日村が建設を進めてきた西洗馬防災センターが完成し、11日に現地で竣工式が行われた。公共施設が多くある鎖川左岸側に比べ避難施設が少ないことが課題だった右岸側の新たな防災拠点となる。村、村消防団、村議会、施行事業者から約30人が式に参加し、地域の防災機能強化や防災意識の高揚につながることを願った。

 県道御馬越塩尻停車場線沿いの村消防団第5分団詰め所西側の敷地(1696平方メートル)に、鉄骨造りの平屋(床面積297平方メートル)を建設した。地震や風水害発生時の村指定避難所となる。屋内に多目的な利用ができる研修室2室、畳の防災活動室1室、調理室、トイレなどを設け、最大約60人を収容できる。屋外には災害時の炊き出しに使えるかまど機能付きベンチ1台、マンホールトイレ3基、防災倉庫を設けた。柱の強度を高め、停電に備えた非常用設備もある。地中には防火水槽(約40トン)を設置した。国の緊急防災減災事業債を活用し総事業費は約2億1800万円。
 地元の西洗馬区が指定管理者となる予定だ。同区で村指定避難所となっていた西洗馬公民館は、昭和39(1964)年建設で村内避難施設の中で最も古く耐震性が十分でなかった。
 小林弘幸村長は近年の災害激甚化を踏まえ「センターを有効活用し防災減災に結び付けていきたい」とあいさつした。村消防団第5分団の松山克洋分団長は「詰め所と隣接し連携が取りやすいと思う」と期待を寄せた。