地域の話題

投資・ロマンス詐欺の被害相次ぐ 中高年に集中、塩尻署が警戒強める

塩尻警察署が管内の約1万7000世帯に配布したチラシ

 塩尻警察署管内(塩尻市・朝日村)で今年に入り、SNS(交流サイト)を使った投資・ロマンス詐欺の被害が相次いで確認されている。昨年下半期から全国で急増している新手の手口で、従来の電話でお金詐欺(特殊詐欺)とは異なり、被害が高額化する傾向があり、中高年に被害が集中しているのが特徴だ。3月末現在、管内の被害件数・被害額は3件約5340万円に上り、同署が警戒を強めている。

 SNS型投資詐欺はSNSで「利益が出る」などと架空の投資話を持ちかけて金を振り込ませる。一方、ロマンス詐欺はSNSでの異性とのやり取りから恋愛感情や親近感を抱かせ、金をだまし取る。同署では投資詐欺に1件約4300万円、ロマンス詐欺に2件約1000万円の被害が確認された。被害者は全員男性だった。
 管内では今年、電話でお金詐欺の被害も2件(前年同期比1件増)、約450万円(同415万円増)と増加しており、同署は3月31日、SNS型投資・ロマンス詐欺と電話でお金詐欺への注意を呼び掛ける新聞折り込みチラシを管内の約1万7000世帯に配布した。
 生活安全課の赤羽里美課長は「まずは新たな詐欺の手口を知り、被害が増えていることを知ってほしい」と訴える。被害を防ぐポイントとして▽もうけ話をうのみにしない▽話を持ちかけられても、すぐに電話しない▽怪しいサイト、身に覚えのない内容はクリックしない―などを挙げ「慌てずに一呼吸置いて考えて。おかしいと思ったら早い段階で家族や知人、警察に相談してほしい」と話している。