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伝統の風神祭り 無病息災願う 明科・柏尾集落

厄を移したわら人形を並べ立てて無病息災を願う参加者

 安曇野市明科東川手の柏尾集落にある大日堂で20日、わら人形に自分の厄災を移して無病息災を願う「風神祭り」が営まれた。柏尾出身者や関係者ら約60人が自作のわら人形を持参し、素朴な祈りの風習に親しんだ。

 わら人形には男女の顔が描かれ、和紙で作った白装束に名前や願い事などが書かれている。米を包んだ「おひねり」を組ませた手に持たせてあり、参加者が互いにおひねりを交換して持ち帰って食べれば、平穏に過ごせるとされる。参加者全員でお経を唱えた後、わら人形を大日堂の崖際に並べて立てた。
 春彼岸の中日に毎年行われており、彼岸にわら人形を使う祭りは珍しいという。実行委員の唐澤良英さん=明科中川手=は「風神様への思いを忘れずにいれば無病息災で暮らせる」と話し、地域伝統の祭りが末永く続くことを願っていた。

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