教育・子育て

塩尻アルマーレ今月解散 小中学生サッカーチーム 活動40年

卒団式の前に記念撮影に臨む塩尻アルマーレの子供たち

 塩尻市を拠点とする小中学生のサッカーチーム・塩尻アルマーレが今月で解団する。前身となるチームの時代を含め約40年にわたり、サッカーを愛する子供たちを育成してきたが、少子化による団員の減少と、指導者の担い手不足が理由という。

 塩尻広丘サッカークラブ(SC)を母体とし、平成18(2006)年には中学生のジュニアユースを結成。23年には小学生の片丘、洗馬の両クラブを統合し、塩尻アルマーレと改称した。市内の小学校のグラウンドで週3~4日の練習に励んできた。
 近年は入団時にセレクション(選抜)のあるチームが多いが、アルマーレにはない。代表の赤羽透さん(62)=広丘郷原=は「サッカーを楽しみ、好きになってほしいというのが基本方針。基礎を教え、高校以降に活躍でき、その後も生涯続けてくれればと願ってきた」と話す。ジュニアユースの結成当初はメンバーが11人というぎりぎりの人数だったが「年々メンバーが増え、クラブユース選手権でも対等に戦えるようになったのは良い思い出」と振り返る。
 ただ、近年は少子化の影響で部員が減少傾向で、すでに募集は停止していた。指導者はボランティアで、手弁当で教えられる後継者の確保も難しくなっていた。このため9日に市内で総会と卒団式を開き、惜しまれつつも解団を決めた。在籍する24人中、中学生8人、小学生9人が卒団した。
 卒団した塩尻西部中3年の洞澤樹生さん(15)は「卒団後も遊びに来たいなと思っていたので寂しい」と語った。塩尻東小6年の青柳樹君(12)は「仲のいい楽しいチームだった。今後は違うチームでサッカーを続けたい」と前を向いた。
 チームは積み立てていた費用でサッカーゴールを購入する予定で、赤羽さんは「練習でお世話になった広丘小と洗馬小に贈りたい」と話している。