木曽町の人口 1万人割る 3月1日現在 9977人 合併後初めて

 木曽町の人口が、平成17(2005)年の合併後初めて1万人を割った。3月1日現在、人口は9977人(男性4807人、女性5170人)で、世帯数は4773となった。近年は増加した転入数が転出数との差を縮めている一方で出生数が激減しており、人口減に歯止めがかかっていない。

 旧4町村が合併した17年11月の1万3779人をピークに毎年200人近く減り続け、今年2月14日に1万人を下回った。
 出生数と死亡数の差は年々拡大している。出生数は合併直後の約90人をピークに徐々に減少し、令和3年以降は30人台で推移する。開田高原地区は2年連続でゼロの見込みだ。
 転出数が転入数を上回る状況は変わらないが、ここ数年は移住者の増加でその差が大きく縮まった。5年3月~6年2月末の転出数は307人で、転入数は290人だった。
 年度ごとの移住者数は、3年度までは15人程度だったが、4・5年度はそれぞれ40人を超え、20~30代が目立った。子育て支援・移住促進策に力を入れ、空き家の改修・片付け・解体に関わる各種補助金制度を充実させ、情報発信を強化したことが奏功したとみられる。
 町は新年度一般会計当初予算案に移住定住促進の関連事業費9886万円を盛った。地元で生まれ育った若者を一人でも多く呼び戻そうと、学生が町内で就職やインターンシップ活動をする際の補助金を新設し46万円を計上。若者の交流を後押しする取り組みに20万円を盛った。原久仁男町長は「若い皆さんがどうしたら(町に)戻ってもらえるか工夫していきたい」と話している。

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