地域の話題

「人と土の営み」活写 朝日の宇賀神さん、塩尻で写真展

宇賀神さんが人と土の関わりを掘り下げた写真作品。えんぱーくの壁柱を生かした展示構成だ

 朝日村針尾の写真家・宇賀神拓也さん(47)の写真展「掘り下げる写真―人と土の営み」が3月3日まで、塩尻市の市民交流センター・えんぱーくで開かれている。12年前に移住した村をフィールドに土と人の関わりに関心を寄せ、村出土の縄文土器、村内の縄文遺跡発掘調査の記録、農業に精を出す村の人などを撮影してきた作品を展示している。

 えんぱーく内の市立図書館森のコートにある壁柱を生かし、四つの小テーマで展示構成。縄文土器の特徴的ならせん模様を写したシリーズ、農耕者が大地に向かってかがむ姿を記録したシリーズ「かがむ人」、住宅団地整備に伴い行われた氏神遺跡(西洗馬)発掘調査の記録、縄文の山鳥場遺跡(同)の上に整備された県道バイパス道路から望む風景の写真を紹介している。
 宇賀神さんは「土は人間にとってあまりに身近な自然物だが、生きる上で関わりを持たない人はいない。土と人の営みをあらためて見直し、暮らしの中で当たり前になっている物や事に新たな視点を向けるきっかけになれば」と願っている。