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OMFチケット 初日の特設会場での窓口販売廃止へ

 国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)実行委員会は22日、チケットの販売方法について、初日に特設会場で行っていた窓口販売の廃止を明らかにした。音楽祭の30年以上にわたる歴史の中で、チケットを買い求める長い列や泊まり込みの"テント村"は風物詩として知られた。近年は購入者の高齢化やオンライン販売の普及で窓口利用は減少していたものの、根強く足を運ぶ往年のファンの姿もあった。

 特設の窓口販売は従来県内に5会場を設けていたが、感染症禍で公式ホームページでの販売を導入したことに伴い縮小し、昨年は松本市総合体育館のみに開設。窓口販売の利用は150人程度で、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズさんの公演を抽選販売にしたことを考慮しても少なかった。
 平成4(1992)年の初回から欠かさず特設窓口を利用し、夫がテント村の世話人を務めた澤田滋子さん(87)=丸の内=は「不便になる年配の人もいるのでは。遠方のテント村の友達に会える機会だったので寂しくなる」と話していた。