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OMF首席客演指揮者に沖澤のどかさん就任

沖澤のどかさん(令和4年8月15日、まつもと市民芸術館で)

 6日に88歳で亡くなった世界的指揮者・小澤征爾さんが総監督を務めてきた、松本市で開催される国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)の実行委員会は22日、令和4年のOMFのオペラを指揮した沖澤のどかさん(36)が「OMF首席客演指揮者」に就任したと発表した。生前に小澤さんが沖澤さんに期待を寄せて指名し、今後継続的にOMFに出演していく。

 沖澤さんは青森県出身で、昨年4月から京都市交響楽団常任指揮者を務める。小澤さんと同じく、若手指揮者の登竜門とされるブザンソン国際指揮者コンクールで令和元年に優勝している。
 OMFの指揮者は、小澤さん以外はすべて客演で、OMF首席客演指揮者は初めての肩書となる。沖澤さんは、小澤さんと小澤さんらの恩師・齋藤秀雄さんの功績に触れ「その煌めきを次の世代へと受け継いでいくことを使命とし、さらに新たな感動を生み出し続けられるよう、全身全霊をかけ取り組む」とコメントした。
 今夏のOMFオーケストラ公演の指揮は、沖澤さんと、同じく令和4年にオーケストラを指揮したアンドリス・ネルソンスさん(46)=ボストン交響楽団音楽監督=が担う。小澤さんは、令和4年の2人の公演について「若い時に感じていた冒険の始まりのような、胸の高鳴りを思い出した」とコメントしていた。
 沖澤のどかさん出演のオーケストラAプログラムは8月10日、11日。メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」よりなどを予定する。沖澤さんはOMFオペラのプッチーニ「ジャンニ・スキッキ」の指揮も担う。
 ネルソンスさんはB(16日、17日)、C(21日、22日)プログラムで、ブラームスの交響曲全曲を指揮する。生前の小澤さんとSKOアドバイザリー委員が指揮者とプログラムを決定していた。
 今年のOMFは、当初より開幕日を前倒しし、8月9日~9月4日の27日間。チケット発売日は6月8日。