連載・特集

2024.2.26 みすず野

 数年前になるが、コンサートや公演、作品展などの催しをまとめて掲載するページを週1回担当していた。催し案内のチラシなどを集め、必要な場合は写真の手配をして紙面を構成した◆そのために毎週20~30枚ほどのチラシに目を通すのだが、しばらくして不満が生まれた。おおむね1枚の裏表に印刷されているが、催しのタイトルや期間、開演時間などは表にあるものの料金、会場の住所、連絡先などは裏に記されていることが多かった。裏返して必要な情報を探すことになる◆数枚なら大した手間ではないが、20枚、30枚となると厄介だ。大きな、名前の通った会場にこの例が多かった。ほとんど誰でも知っているだろうから、という理由だろうと推測する。作り手からすると無理もないとも思うが、情報を受け取る側はどうだろう◆記事で必要な情報がなかなか出てこないと読み手はイライラする。場所がどこなのか、いつのことか、右か左か後か前か。デスクには何度も絞られた。それぞれの項目がごった煮になっていては伝わりにくい。さまざまな情報発信では、重要な順に並ぶことが何よりも大切だ。災害発生時はいうまでもない。

連載・特集

もっと見る