地域の話題

平穏な年越しへ準備万端 塩尻市の公共施設に正月飾り

きれいに飾り付けられたD51(上)、鏡餅などを飾り、正月を迎える準備を整えたえんてらす(下)

20231228塩尻.jpg

 塩尻市内各所で28日、正月に向けた準備が行われた。公共施設には正月飾りが施され、新春を祝う雰囲気を醸し出した。

 塩尻市役所の敷地に設置されている蒸気機関車の「D51」には、恒例の正月飾りが取り付けられた。昭和48(1973)年の展示から50年経過した車両で、市内の旧国鉄OBなどでつくる「D51(デゴイチ)会」が感謝と愛情を込めて作業した。
 会員2人が、黒光りする車両の前部を国旗やしめ縄、松飾りで彩り、化粧箱入りの日本酒を供え、「二礼二拍手一礼」で一連の作業を完了させた。
 昭和14年2月に製造され、引退までの34年間で215万5806キロを走行、県内では中央西線や篠ノ井線で20年走った。48年2月に廃車となり、市役所敷地に展示された。
 D51会は、飾り付けのほか、年6回、車両を磨き塗装する維持管理に当たる。元機関士の桃井達郎代表(83)=広丘堅石=は「保存したい思いで活動している。国鉄OBでなくても仲間になってくれる人がいれば」と話した。

 塩尻市北部交流センター・えんてらすでも、職員が用意した正月飾りが3カ所の玄関と館内に施された。館内の掲示板・えんぼーど前には高さと幅が50センチある大だるまと、利用者が寄付した直径18センチの鏡餅を飾った。「幸せいっぱいの1年でありますように」との願いを記した掲示もした。
 同館コーディネーターの中野實佐雄さん(65)は「伝統的に一般住宅でやってきた年中行事で季節を感じてほしい」と話す。鏡餅は「鏡開き」の1月11日まで飾る。