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年末年始の冬山登山に注意 北ア南部2カ所に登山相談所開設

登山客に冬山の注意点を伝える隊員(中の湯)

 年末年始に北アルプスへ入山する人たちに遭難防止を呼び掛ける登山相談所が28日、県道上高地公園線の釜トンネル前(松本市安曇)と県道槍ケ岳矢村線の宮城ゲート付近(安曇野市穂高有明)に開設された。冬山を安全に楽しむための助言や案内をする。

 釜トンネル前の中の湯登山相談所は31日までの4日間、午前5時から県警機動隊員や松本警察署山岳遭難救助隊員ら5人が詰める。初日は午前9時に相談所を開設し、釜トンネルを歩いて通り抜けて上高地を目指す登山者に声を掛け、登山計画書の提出を求めたり、装備が冬山に適しているか確認した。海外からの人もおり、英語で対応する姿も見られた。
 千葉県佐倉市から父親の小山智夫さん(68)と共に小梨平でテント泊するという隆史さん(38)は「雪と川の風景や寒さなど、自然の雰囲気を味わいたい」と話していた。
 県内は今年、28日現在で301件の山岳遭難が発生し、平成25(2013)年の300件を超えて過去最多となっている。松本署山岳遭難救助隊の水口佳祐主任は「今年は一度解けた雪の上に新雪が積もり、雪崩の危険性が例年以上に高い」と話し、万全な準備をして登山するよう呼び掛けている。

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