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市民オペラ全力再演 まつもと市民芸術館で始まる

幻想的な舞台で伸び伸びと表現した市民オペラの公演

 市民とプロが共演する「まつもと市民オペラ」の第8回公演が23日、松本市深志3のまつもと市民芸術館で始まった。新型コロナウイルス禍のさまざまな制約下で行われた昨年1月の第7回公演と同じ「山と海猫」を再演。出演者たちは、思う存分に表現できなかった前回のもどかしさを晴らそうと、伸びやかに歌や演奏を響かせている。24日まで。

 委嘱作品として、信州の民話を基に劇作家で演出家の加藤直さんがせりふなどを担い、作曲家の信長貴富さんが音楽を手掛けた。城谷正博さんの指揮で、市民らによる合唱団とオーケストラ約90人がプロのソリスト11人と共演。あの世とこの世、国境、時代も超えた不思議な世界を表情豊かに歌い上げ、洗練された演奏が彩った。
 合唱団の小林陽子さん(57)=小諸市=は、オペラは表情や動きも重要だとし「(マスクのまま歌った)前回は100%ではなかった。マスクを外した上演が2年で実現してありがたい」と喜んだ。初参加の室賀真智子さん(40)=安曇野市堀金烏川=は「楽しくて仕方ない。いろいろな魅力が詰まっているので、それぞれの視点や切り取り方で感じてもらえれば」と願っていた。
 24日は午後2時開演で、当日券がある。