政治・経済

犯罪被害者支援条例案を提出 安曇野市 年内公布へ 会期中に支給額公表

 安曇野市は4日開会の市議会12月定例会に、犯罪被害者やその家族・遺族の被害回復や生活再建を支えるため、「市犯罪被害者等支援条例」の制定案を提出した。12月定例会最終日の25日に可決されれば年内に公布する方針で、市が被害者らを金銭面で支援する準備が整う。詳細な支援内容を定めた要綱を検討中で会期中に公表する。

 市はすでに条例を制定している佐久市などの支援内容を参考に要綱を作っている。佐久市は県の支援金に上乗せする形で遺族に30万円、重傷病を負った人に10万円を給付するとしており、被害者が住所によって受けられる支援が違っては不公平だという考えから、安曇野市も同じか近い金額になるとみられる。
 家事や育児、介護、食事、弁護士相談などの金銭支援も検討している。ほかに犯罪などによって自宅に住めなくなった場合は、市営住宅に一時的や中長期の入居を可能とする。そのための市営住宅条例の一部改正案も12月市議会に提出している。
 不要な本やCD、DVDなどを回収して支援に充てるホンデリングデーが11月24日に市役所で開かれ、約2600点が持ち込まれたことからも市民の関心の高さがうかがえる。市政策部の渡辺守部長は「最も市民の身近にいる市としてしっかりと支援していきたい」と話している。