桃山発電所100周年祝う 関西電力 上松町荻原 記念行事で銘板除幕

上松町荻原の関西電力桃山発電所が今年、運転開始から100周年を迎えた。6日、現地で記念行事が営まれ、同社社員や施設の維持管理に関わる地元企業、国・県・町の関係者約40人が発電所の歩みを振り返り、次の100年に向けて事業を継続していくことを誓った。
桃山発電所は大正12(1923)年11月に運転を開始した。当時の電力会社・大同電力の初代社長・福澤桃介(1868~1938)と取締役・杉山榮の名前にあやかって命名されたともいわれている。福澤が木曽川沿いに建設した発電所7カ所の4番目に当たる。現在は上流の上松発電所近くで取水し、落差約80㍍を利用して2万5600㌔㍗を出力している。年間発電量は約1億3800万㌔㍗時で、一般家庭4万4000世帯分を賄える計算だ。
記念行事では神事を営んだ後、通常は無人で入ることができない発電所の見学と記念銘板の除幕を行った。関西電力再生可能エネルギー事業本部の多田隆司本部長は「再生可能エネルギーへの期待が高まる中、これからもしっかりと守っていく決意を新たにして臨んでいきたい」とあいさつした。大屋誠町長は昨年度、町制施行100周年を迎えたことを念頭に「偶然にも町とほぼ同じ時期に完成した発電所。これからも新たな歴史を刻んでいくことを願う」と話していた。