JCFが報告会 放射線物質の測定活動など発表

松本市浅間温泉2の認定NPO法人・日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)が30日、庄内地区公民館で活動報告会を開いた。東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、放射性物質の測定を10年余り続ける「チームめとば」の取り組みや、イラクへの支援活動を伝えた。
チームめとばは、平成24(2012)年から昨年までの10年で2436件の検体を調べた。食料品など依頼を受けたものが1100件、山菜類やキノコを自主測定したものが473件。学校・保育園給食の食材も対象にした。
事故からの3年ほどは食品関連の依頼が多かった。その後、依頼検体数は減り、近年はほぼなくなったという。発表者の一人の信州大学理学部4年・市川優希さん(25)は、松本市内の野生キノコから検出された例があり、どこで影響が出ているか分からず「継続測定の必要性はある」と指摘した。
イラクでの支援については、医師でJCFスタッフのリカア・アルカザイルさんが報告。JCFが白血病診断装置を小児病院に提供した取り組みなど、医療支援について述べた。