政治・経済

太田・安曇野市長 任期前半は「78点」 公約の「主な事業に着手」

任期折り返しの所感を述べる太田市長

 安曇野市の太田寛市長は今月で任期の折り返しとなった。前半2年間では内水氾濫への対策強化、東京芸術大学や京都芸術大学と連携した文化振興、特急あずさを活用した農産物のPRなどに取り組んできた。26日に市役所で開いた定例記者会見で、公約に掲げた各種事業については「主な事業には手を付けることができた」とし、自己採点は1年目終了時より8点高い「78点」とした。

 太田市長は2年間の成果として、明科地域への排水ポンプ車の配備や猿の追い払い隊の結成、太陽光発電パネルの野立てを規制する市条例の制定、JR中央東線の特急あずさで農産物を新宿に運んで販売するマルシェの開催などを挙げた。公約にはなかったが自動車のご当地ナンバー「安曇野」の実現に向けても動いている。「あと2年あるので、(手を付けた各事業について)一層進化を深めていきたい」と今後を見据えた。
 一方、産業振興の分野については既存の産業を新型コロナウイルス禍や物価高騰などから守るための事業に注力せざるを得ず、新たな取り組みが手薄になっている。企業誘致では穂高北穂高に新たな産業団地造成に向けて動き始めたばかりだ。
 太田市長は、この2年間について「市外のどこに行っても安曇野市をすごく褒めてくれている。そうしたものを市民の皆さんに実感してほしい」との意識で市政を進めてきた。自己採点で100点まで22点の開きがあることについては、「2年間という短期間なので、手を付けたけれど実現までいかない仕掛け中のものがある。そういったものを完成させて上がると思う」と後半の2年間に思いをはせた。