地域の話題

人気のフェードスタイル 老舗で 塩尻市洗馬の萩原理髪店3代目・稔さん

リニューアルオープンした新店舗でフェードスタイルを仕上げる萩原さん(右)

 昭和27(1952)年創業の萩原理髪店(塩尻市洗馬)が、男性に人気の現代風刈り上げ「フェードスタイル」に特化した店としてリニューアルした。3代目店主・萩原稔さん(35)が独学で技術を磨き、今月に新店舗で再スタートを切った。

 フェードスタイル目的での来店は年々増えており、萩原さんは「ここ1、2年で一気に増えた。理髪店発のバーバースタイルで理容業界を盛り上げたい」と張り切る。
 フェードスタイルはバリカンやシェーバーなどを駆使して、長さ0ミリから刈り上げのグラデーション(濃淡)を作る髪形だ。首の近くは地肌が見えるほど短く、頭頂部に向かって濃くなってゆく。わずかなミスが致命的になるといい、いかに美しく濃淡を作るかが腕の見せどころとなる。近隣の市村の幼児から60代まで幅広い年代の人が訪れ、萩原さんは「どうすれば一番きれいになるか。やりながら常に考えている」という。
 萩原さんは、米国製のバリカンなど5種類を使い、フェードスタイルを仕上げている。髪形を維持するためのメンテナンス(1回30分程度、1500円)メニューも用意。2週間に一度来店する建築設計業・堀内強さん(37)=広丘堅石=は「良心的な価格のメンテナンスメニューがあるので、気軽に来られていい」と話す。
 萩原さんは平成29(2017)年に来店客の要望で研究を始めた。当時、日本では少なく、海外の動画や画像を参考に技術を磨いた。
 昨年8月に店を継ぎ、同じ場所に新店舗を建て替えた。松本平で理容店は減少傾向だという。萩原理髪店では現代風のパンチパーマ「ぬれパンチパーマ」にも力を入れており、萩原さんは「バーバースタイルが広がることで、理容師を目指す人が増えればいい」と期待している。
 問い合わせは萩原理髪店(電話0263・52・7570)へ。インスタグラムでも発信している。