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大桑図書館「順調」に1周年 若者の利用に課題も

開館から1周年を迎えた大桑村図書館

 大桑村図書館は23日、開館から1周年を迎える。15日までの登録者数は663人、貸出数は8月末までで9548冊で、1年目として「順調」と受け止める。一方、若者世代など想定より利用の少ない層があり「皆さんの『知りたい』気持ちによりうまく応えていけるようにしたい」と今後を見据える。蔵書の充実や情報発信、企画開催を通じ、引き続き身近な図書館を目指す方針だ。

 15日現在の登録者は、女性が59.6%、男性が40.4%。男女とも50~60代が多く、ともに全年代の3割以上を占める。月の後半から数え始めた開館月の昨年9月を除くと、1カ月平均の貸出数は約840冊となる。60代のほか、男女とも30代の貸し出しが多く、子供の分の本を親が借りていることも考えられるという。
 その半面、若い世代は利用が少ない。16~18歳の男性はこれまで貸し出しがないなど、地域に若い人たちが少ない状況を考慮しても、特に高校生、大学生世代の16~22歳が伸び悩んでいる。村外利用者も少ない。
 平中和司館長は「図書館が気軽に立ち寄れる場所とまだまだ地域に浸透できていない」と受け止め、発信をさらに強化する方針だという。多様な分野、世界を知ることができる蔵書を一層充実させるほか、これまで開催してきた読み聞かせ会や、映画上映会、レコード鑑賞や料理教室なども引き続き行う。
 平中館長は「人や情報と気軽に出合え、日々が豊かになることにつながる場にしていきたい」と力を込める。