防災にキャンプの手法 松本・島内で初のフェス

松本市島内地区の「防災フェスティバル」が9日、島内小学校で開かれた。地元団体などでつくる実行委員会と岳都・松本山岳フォーラム実行委員会が主催し、災害時の対処法として有効なキャンプの手法を取り入れて初開催した。体験プログラムや展示、相談など20ブースが並び、親子連れなどが大勢が参加して楽しく知識を深めた。
火おこしのブースでは、マグネシウムと鉄でできた棒に金属をこすりつけて発火させる「メタルマッチ」を体験した。家族4人で訪れた島内小3年生・祖父江春馬君(8)は「難しかったけれど、やっとこつが分かった。(ぬれても使えるので)役に立ちそう」と話し、母親の茉莉奈さん(31)は「まき割りなど家ではできない体験ができて勉強になった。防災グッズを準備するのに参考になる」と喜んでいた。
地元の市消防団第8分団の放水体験ブースや、ガールスカウト第20団による被災時の精神的不安を緩和する「タオルクラフト」作り体験ブースも人気を集めた。
主催メンバーの一人で、キャンプに詳しいナガタビ(松本市白板1)の中山明芳さんは「避難所が開設されるまでの間、自分で何とかできる知識を身に付けてもらえたら」と話していた。