政治・経済

朝日村で間伐、元気な森に 地元組合と相澤病院連携

組合役員(左)に教わりながら間伐作業を進める参加者

 朝日村の古見・針尾・小野沢の3区の住民有志でつくる「三区生産森林組合」の役員と、松本市本庄2の相澤病院の新人職員が18日、村内で森林整備に取り組んだ。企業の力を借りて地域の元気な森づくりをする県の「森林の里親促進事業」の一環で毎年連携して間伐を進め、活動は10年目を迎えた。

 古見の中俣せせらぎ公園近くのヒノキ林で作業した。20代の職員54人が、役員の指導で木を切り倒し、枝を払った。間引いた幹を輪切りにし、それぞれ土産用のコースターも作った。初めて体験した理学療法士の井浦健太さん(22)は「趣味のキャンプで何げなくまきを使っていたけれど、調達するにも大変な作業があるんだと感じた。木を大切にしたい」と話した。
 齊藤正光組合長は、土砂災害防止や環境保全といった森林の役割を紹介し「ぜひ山や木の魅力に触れてほしい。山に手を入れ続けるには行政や地域の連携も大事なので、こういう活動を通じて理解が広まれば」と願った。
 病院を運営する社会医療法人財団・慈泉会と組合が平成25(2013)年に里親事業の契約を結んだ。新人研修にも位置付け、慈泉会本部の藤原悟・人事部長は「地域や社会への貢献意識を養ってほしい。森の中でリフレッシュする時間にもなれば」と話した。作業後は村内を巡るロゲイニングを楽しんだ。
 25日にも同様に整備を予定し、新人職員約50人が村を訪れる。