笑顔いっぱいの高校文化祭 制限なく一般公開、休止の企画復活も

松本地方の高校で文化祭シーズンを迎えた。昨年度までは新型コロナウイルスの影響で規模縮小やオンライン開催を余儀なくされ、来場者も保護者など一部に限定したが、本年度は以前のように地域に広く一般公開し、休止していた企画を復活させる学校が多く、4年ぶりに各校に活気があふれそうだ。
松本蟻ケ崎では24日、松本市内高校のトップを切って「第75回ぎんが祭」の一般公開が2日間の日程で始まった。初日は保護者や卒業生、中学生、地域住民2600人以上が来場。夏空の下、中庭ステージでは伝統の「男装女装コンテスト」や雑学の知識を問うクイズ大会「蟻高王」が開かれ、美しく着飾った生徒や博識を披露する生徒たちのユニークな企画を楽しむ大勢の観客でにぎわった。
教室や敷地内は華やかに装飾され、文化系部活動の展示や体験、舞台発表、4年ぶりに復活したお化け屋敷が人気を集めた。運動系部活動による模擬店は軒を並べて呼び込みの声を響かせた。2年生の長女が通う女性(46)は「時間制限なくゆっくりと学校の様子を見られてうれしい」と話した。
全校生徒が手形で炎を描き、書道部がスローガン「熱狂~笑い蟻、涙蟻~」の文字を書いた作品も飾られた。生徒会長の太田孝虎さん(17)は「こんなにも大勢の笑顔があふれるのは初めて。良い学校だとあらためて感じてもらえるような再出発にしたい」と願い、副実行委員長の南澤太志さん(17)は「トップの開催校としてコロナや熱中症対策を徹底して各校につなげたい」と力を込めた。
25日は午前10時~午後4時。