教育・子育て

木曽馬で田起こし力強く 開田小児童が伝統行事に触れる

木曽馬・若菜が引くすきを支えて、一緒に田んぼを往復する児童

 木曽町の開田小学校3~5年生27人が27日、馬の力を使って田を起こす「馬耕」を体験した。在来馬・木曽馬を飼育する「木曽馬の里」がある開田高原ならではの地域色あふれる伝統行事で、学校に隣接する田んぼで、農業機械が登場する前に行われていた昔ながらのやり方を学んだ。

 13歳の雌馬・若菜が引くすきの柄を子供たちが支えて、約3.5アールの田んぼを往復した。前日の雨でぬかるみ、軟らかくなった土でも、しっかりとした足取りで土を起こしていく若菜の力強さに圧倒されながら、転ばないように踏ん張りながら進んだ。
 木曽馬保存会など地域住民が協力した。5年生の山岸美奈里さん(10)は「すきの重さは気にならなかったけれど、思ったより馬が進むのが速くて体が引っ張られた。足が土にはまらないようにするのが大変だった」と話していた。
 地元の歴史や魅力を学ぶ「開田科」の授業の一環で、本年度は学年を超えた縦割り班で米作りに挑戦する。5月末に田植えを行い、秋には収穫と、稲束を天日干しする「はざ掛け」をする。