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安曇野涼風扇子展がCF 賞の新設などの運営資金に

昨年行われた第4回扇子展の審査風景

 安曇野市で扇子の公募展を毎年開いている安曇野涼風扇子展実行委員会(古幡開太郎実行委員長)は、運営の財政的な基盤を固めるため、インターネット上で寄付を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。寄付者の名前が付いた賞をつくる権利や特別大賞が選べる権利など多彩な特典を用意。資金を元に「できれば世界に打って出たい」と意気込む。

 CFの募集は5月24日午後11時まで。「安曇野で開催する『扇子だけ』の展覧会を広めたい」をテーマに、150万円を目標に寄付を募っている。目標額に到達しなかった場合は寄付金を返す。
 扇子展は平成24(2012)年から6回行われた扇子作品の展覧会が前身で、30年から現在の形式で開催されている。運営はボランティアの手弁当。出品料は作品を扇子に仕立てる費用で消え、企業や個人からの協賛金は副賞賞金の拠出でほぼ残らないという。
 実行委はCFの理由として▽増えてきた作品に多くの賞を与える▽運営ボランティアに対する活動実費の支給と事務局の充実化を図る▽継続して開くための基金づくりをする―の3点を挙げる。扇子で50万円(大賞)もの副賞が出る公募展は珍しく、毎年1000点弱の出品がある。
 寄付特典は金額に応じて11コースあり、3万円だと自分の名前が付いた賞を設ける権利が得られる。100万円の寄付なら、現在公募中の第5回扇子展で特別大賞を1点選ぶ権利が与えられる。
 CFのサイトは「安曇野 扇子 レディーフォー」の入力で検索できる。古幡実行委員長は「安曇野で行っている扇子展に注目してもらい作品を寄せてほしい。CFで経済的なサポートがいただけたら」と期待する。