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担ぎ舟製作の伝統復活 堀金の山神社 きょう本祭りで披露

岩原の山神社で4年ぶりに作られた担ぎ舟

 安曇野市堀金烏川の岩原区の山神社のお舟祭りで、4年ぶりに「担ぎ舟」が作られた。穂高神社などの例大祭で作られる曳き舟の前の形態と考えられており、現在市内で担ぎ舟を作るのは山神社のみ。22日は岩原山神社祭典保存会のメンバー約10人が、23日の本祭りに向けて舟を仕上げた。

 舟は長さ9メートル、高さ4メートル、幅2メートルで、立方体のやぐらを中心にして担ぎ棒や舟形に見せるためのはね木を付けている。宵祭りを行った22日は、参道にちょうちんを掲げ、舟の前後に五色の幕を張った。
 山神社のお舟祭りは、市の無形民俗文化財に指定されている。通常は山神社の約300メートル東にある「舟張り場」で舟を作り、本祭りの日に神社まで担ぐ。境内の「せんど石」を3周した後、すぐ下の坂に舟を転がして壊すまでが一連の流れだ。新型コロナウイルス禍になってからは、舟は作らずに神事のみ行っていた。
 今年は担ぎ舟の作り方を確認する意味合いが大きく、23日に舟を担ぐかは未定。舟は神事が終わる午後1時半ころまで、境内で見ることができる。保存会の三枝勇男会長(48)は「来年は通常通りやる予定。地元の若い人たちにも興味を持ってもらえれば」と願っている。

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