塩尻の阿禮太鼓 10年ぶり自主公演

塩尻市を拠点に活動する和太鼓グループ・信州塩尻阿禮太鼓(太田康博代表)は23日、同市のレザンホールで約10年ぶりの自主公演「今打! この瞬間」を開いた。幼児から80代までの男女28人が出演し、熱のこもった演奏で11曲を披露した。
「風馬」という曲では、草原を駆け抜ける馬のような軽やかなばちさばきを見せ、約700人の来場者を魅了した。子供たちが中心となった「おもちゃ箱」「わっしょい」では、途中から大人も加わり、にぎやかに打ち鳴らした。早打ちや技巧的な演奏を繰り広げると、会場からは自然に拍手が湧き起こった。
阿禮太鼓は平成11(1999)年に発足し、福祉施設やイベントで演奏活動を続ける。令和2年に20周年記念公演を計画したが新型コロナウイルスの影響で延期していた。太田代表はあいさつで「思うように練習できないこともあった。今まで普通にやっていたことが普通ではなく、すごくありがたいことだったと感じた」と振り返った。
春に進学・就職で地元を離れるメンバーもいる。一区切りを付けようと急きょ公演を企画したといい「この日を迎えられたのも地域の方々のご理解や家族の協力のおかげ」と感謝した。