松本市のEVシェアが利用低調 脱炭素推進でPRに力

松本市が4月に始めた、電気自動車(EV)のカーシェアリングの利用が低調だ。市役所本庁舎に2台を配備し、平日の昼間は市職員が業務で用い、夜間と土・日曜、祝日は市民や観光客が利用できる。4月の平日昼間の稼働率は目標の25%に対して18.9%、土・日曜、祝日は目標の9%に対して4.5%といずれも目標を下回った。平日の夜間に至っては利用がゼロで、いかに利用者を確保するかが課題となっている。
環境に優しいEVの利用を促進し、脱炭素(ゼロカーボン)を進める狙いで導入した。事業費は車のリース料や車両管理など年455万円、5年契約で総事業費は2278万円に上る。スマートフォンに登録したアプリで予約して利用する。
4月1日~30日に市職員が利用する平日の昼間(午前8時~午後6時)は車2台分で420時間の稼働があった。市職員の利用登録は77人(5月13日現在)にとどまっており、市環境エネルギー課は庁内情報システムに定期的に利用登録を呼び掛ける掲示をし、積極的に利用を促す考えだ。
4月の土・日曜日と祝日計9日間の車2台分の稼働時間は19時間15分だった。ターゲットは主に観光客で、市環境エネルギー課は「市役所、松本城周辺の宿泊施設にチラシを置くなどして観光客へのPRに力を入れたい」と話す。
利用料金は15分220円からで、平日は午後7時から翌日の午前7時まで。土・日曜と祝日は24時間利用できる。カーナビやバックモニターなどの装置が充実し、乗り心地の良さに定評がある。