ジビエ料理 上松中 活用考え鹿肉使う

上松町の上松中学校で8月31日、ジビエ(野生鳥獣の食肉)の調理実習があった。総合的な学習の時間「ひのきの時間」で郷土料理をテーマにするグループの1~3年生約20人が取り組み、地域の鳥獣被害やジビエとしての活用にも理解を深めた。
食肉加工施設「ジビエ工房木曽」を町内荻原で営む百田健二郎さん(76)を講師に、鹿肉を使ったソテーと汁物を作った。肉の塊を食べやすい大きさに切り分け、フライパンで焼いたり野菜と一緒に煮込んだりして試食した。
工房で加工した肉は、デンマークのレストランで高級コースのメイン食材にも使われているといい、百田さんは「世界から注目を集める食材が木曽にはある」と伝えた。狩猟歴40年以上の猟師でもある百田さんから、狩りの話も聞いた。
3年の永井爽冴さんは「鹿肉を切った感触は想像より柔らかい感じ。町内にジビエの施設があることなど身近でも知らない話が多かった」と話していた。