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感謝の言葉 床に壁に 豊科中央児童館建て替えへ 30日までありがとうウイーク

床に直接書いたマスで「人間すごろく」を楽しむ子供たち

 現地建て替えのため4月から解体工事が始まる安曇野市豊科の豊科中央児童館で30日まで、「ありがとうウイーク」が開かれている。45年間親しまれてきた建物の床や壁に、利用者らが連日感謝のメッセージを書き込んでいる。最終日は「感謝ファイナル!」と題し、来館者でおにぎりを作ったり、建物と記念撮影をしたりする。

 小中高生向けには日ごと違うイベントを催し、27日は参加者自身がこまになる「人間すごろく」を行った。遊戯室の床に直接、45周年にちなんで45個のマスを書き込み、小学生ら8人が遊んだ。マスには「スタートに戻る」「3マス進む」など小学生が考えたイベントも書き込まれ、子供たちはさいころの目に一喜一憂しながら盛り上がっていた。
 豊科南小学校4年の高山晟君は「楽しかった。もう一回やりたい」と笑顔を見せ、「パパも子供のときに来ていたと聞いたので、なくなるのは寂しい。新しくなったらまた来たい」と力を込めていた。
 館内の壁や床には「息子・娘が赤ちゃんのころからお世話になりました」などのメッセージがぎっしり書き込まれている。児童館を運営する市社会福祉協議会の子育て支援係・竹内紀子さんは「どれだけ愛されているのかと思う。古い感じが気に入ってくれる人もいた」と目を細める。
 30日は午前11時半からおにぎり作りが始まり、11時と午後3時に記念撮影をする。4月以降は向かいの豊科老人福祉センターの1室が代替施設となる。