教育・子育て

小学生ロボコンで全国優勝 塩尻の吉田小・古田渉留君が栄冠

全国大会で使ったロボットを手にする古田君

 塩尻市の吉田小学校5年生・古田渉留君(10)がこのほど、東京都内で開かれた全国大会・小学生ロボコン2023(実行委員会主催)で優勝した。大会はチーム対抗戦で、他県からの出場者と3人でチームを組み、手作りロボットで紙コップを決められた場所に運ぶ競技に挑んだ。高性能ロボットを巧みに操り、協力しながら高得点を得て栄冠を手にした。

 古田君は、個人戦だった今夏の長野予選会を勝ち抜き、11月19日の全国大会へ進んだ。出場者18人が六つのチームに分かれて競った大会は「宇宙にある小惑星に向かい、探査機(ロボット)でサンプル(紙コップ)を採取し、地球に帰還する」とのイメージで行われた。ロボットは公式キットと決められた材料で自作。会場には糸でつるされたり床に置かれたりした紙コップがあり、高い位置ほど高得点だった。制限時間は2分で、スタートゾーンから紙コップのあるゾーンに進み、紙コップを取り、スタートゾーンに持ち帰った。
 3機のロボットを同時に動かすため、古田君のチーム「スターバックス」は担当区域を分ける作戦で臨んだ。古田君は高さの異なる紙コップがある難しい区域を担った。上下に伸縮するアームで紙コップを取り、ボディーに収めて戻り、取り出した。チームは圧倒的な得点力に加え「サンプル」の紙コップを丁寧に扱った点が評価され、小学生ロボコン大賞・チーム部門にも輝き、ダブル受賞した。
 古田君は予選会よりもアームが高く伸びるようにロボットを改良。補助輪を付け、重心も工夫して安定性を高めた。全国大会について「ひとつだけ紙コップを外に出してしまった」と悔やみつつ「優勝できてうれしい」「来年も出たい」と意欲を見せている。