政治・経済

空き家の管理 松本市が業者紹介 来年度から

つる草に覆われた市内の空き家。適正な管理が求められている

 松本市は、空き家の所有者から管理業者を紹介してほしいとの声が相次いでいることを受け、来年度から事業者紹介の新たな制度を始める。登録した事業者を市ホームページの「空き家管理事業者登録名簿」に掲載し、紹介を希望する人が見られるようにする。

 市は現在、松本地域シルバー人材センターと空き家管理業務に関する協定を締結しており、制度創設後は同センターにも事業者登録を要請する。空き家管理の要望で多いのは、巡回や除草、樹木のせん定・伐採などで、同センターの管理実績は昨年度が160件、本年度は10月末までで130件。市住宅課によると、遠方に住んでいて松本市内の空き家を所有している人から管理業者の紹介依頼は頻繁にあるという。
 また市民や町会などからの管理不全空き家への苦情も増えている。市は所有者に適切な管理を促す文書を送付しているが、苦情に対応した件数は3年度に62件だったのが4年度は96件になり、本年度は10月末時点ですでに52件に上っている。
 市住宅課の西山隆之課長は「新しい制度による情報提供で、空き家を適切に管理する所有者が増えてくれれば」と話している。