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入山辺・西桐原の歴史 写真で結ぶ 地域で募集 公民館に100点

各家庭から寄せられた古い写真と大輪公民館長

 松本市入山辺の西桐原公民館は、各家庭から募った古い写真を公民館に展示している。2年間の取り組みで約100点が集まり、地域の歴史を伝える貴重な資料となっている。

 公民館隣に立つ柴宮社の鳥居前で撮影された一枚には、和装の子供と若者が大勢写る。古い住民に聞くなどして何人かの名前と生まれ年が判明し、鳥居の建立年と突き合わせて、明治28(1895)年撮影と結論づけた。集まった中で最も古い写真という。ブドウ産地入山辺の最初期の姿を伝える写真や、時代時代の運動会の様子などもある。
 行動が制限された新型コロナウイルス禍でも住民の親睦を図る事業として取り組んだ。公民館長の大輪安實さん(69)は「たくさんの写真が集まった」と協力に感謝し「先人の姿を見て、地域のつながりを次の時代につなげていかなくては、と思った」と話している。写真は全てデジタル化を終え「地域の宝」として保存していく。
 写真展示は来年2月まで。鑑賞希望者は大輪公民館長(電話090・8943・4600)へ。