政治・経済

大門のウイングロードビル唯一の飲食店 トムズカフェ8月20日で閉店

8月20日を最後に閉店するトムズカフェで、「今までの利用に感謝したい」と話す草野社長

 塩尻市の大門商店街にあるウイングロード(WR)ビル内唯一の飲食店「トムズカフェ」が、8月20日の営業を最後に閉店する。新型コロナウイルス禍による採算悪化、人手不足などを受け、平成22(2010)年の開店以来の歴史を閉じることを決めた。

 店はWRビル1階にあり、約200平方メートルの店内に32席を設けている。ピザやハンバーグなどを提供し、女性やファミリー客が主な客層だ。以前は夜まで営業していたが、コロナ禍でランチのみに移行。テイクアウト需要に対応して弁当を本格的に始めた。
 コロナ前は1日平均60人が来店したが、現在は半数ほどに減少した。人件費抑制などの取り組みをして店舗維持を目指したが、駐車場利用料などを滞納する状況に陥り、関係事業者に迷惑を掛けられないと閉店を決断した。
 運営会社の草野徹社長は「商店街の飲食店が減っていることもあって、何とか維持しようと頑張ってきたが、悔しい」とし、「今まで利用してくれた方々に感謝したい」と語る。今後は客足が盛り返している姉妹店の海鮮居酒屋・塩尻呑食堂Tetsu(テツ、大門八番町)の経営に集中するという。
 WRビルのテナントを管理する市振興公社によると、後継テナントは未定で、飲食関係で募集している。