政治・経済

朝日村小野沢の鎖川に新しい水管橋 西洗馬に農業用水供給

新しくなった水管橋を確認する村や改良区の関係者たち

 朝日村小野沢の鎖川に架かり、右岸の西洗馬の農地に用水を供給する水管橋が新しくなり、29日に現地で通水式が行われた。51年間使われた古い水管橋の老朽化に伴い、県営中山間総合整備事業で新設された。小林弘幸村長や用水を利用する県中信平右岸土地改良区の役員、施行業者の担当者らが安全祈願をし通水を祝った。

 強度の高い設計で、大規模地震や水害に対応するため耐震化を図った。松本市安曇の梓川稲核ダムから取水し、受益地は72・2㌶、受益者数は172戸。小林村長は「新しい水管橋が長く地域を潤してくれたら」と期待を寄せた。長さ63・7㍍で、下部が鉄筋コンクリート、上部の通水管はステンレスで口径35㌢。最大流量は毎秒0・18㌧。事業費は約2億5000万円で、国が55%、県が30%、村と改良区の組合員が各7・5%を負担した。
 下流側にある古い水管橋は県営かんがい排水事業で昭和47(1972)年に完成し、51年間使用されてきた。老朽化で漏水が発生するなど維持管理に労力を要していたといい、今後撤去される。改良区の西洗馬区理事を務める青柳渡さん(67)は「漏水事故などがなくなり、安全に使えるようになると思う。ありがたい」と話した。