住民有志の炭焼き窯復活 長畝の住民有志・長炭会が活動再開 塩尻

塩尻市長畝区の住民有志でつくり、炭焼きを楽しんでいた長炭会がこのほど、活動を再開した。メンバーの高齢化で10年ほど休止していたが、住民同士が交流する場を復活させようと新メンバーが加わり、炭焼きをしていた「長畝ふれあい窯」を継承し、活用することにした。道路の通行を妨げる支障木の有効活用も目的にする。
会の人たちによると、生産者を中心として平成12(2000)年に会が結成された。森林整備を推進しようと窯を作り、炭はみどり湖の水質浄化事業にも提供していた。ただ、メンバーの多くが80代となり、長らく活動ができていなかった。
最近になり、道路上に張り出してくる樹木を活用するため、炭焼きを再開してはどうかという話が区内で出てきたという。旧メンバーも一部残り、15人ほどで長炭会を復活させた。
2月以降、すでに炭を2回焼いた。2回目は軽トラック3台分のナラを用意して火を入れ、このほど窯出しをした。参加者は立派な炭を次々に取り出し、トタン板の上に並べながら「前回の方がうまく焼けたな」「タイミングが難しい」などとにぎやかに談笑した。
炭は区民がバーベキューを楽しむ小屋で活用する。会長の後藤茂夫さん(68)は「地域の人たちが炭焼きをしながら情報交換ができるコミュニケーションの場にしたい。年2~3回は炭を焼く予定」と話している。