綿半ファームが筑北の養豚場を公開 地元住民が施設見学

筑北村坂井で新しい養豚場の建設を進めてきた綿半ファーム(本社・千曲市、小川多々雄社長)は25日、6月2日の完成を前に、地元住民を対象にした現地見学会を開いた。同社の担当者が自動化や先端技術を取り入れた豚舎の特徴と環境衛生対策を説明し、下安坂区の住民約40人が確認した。6月2日に竣工式を行い、同月13日から飼育を始める計画で、本格稼働後は年間約6000頭の出荷を目指す。
養豚団地跡地の約1.1ヘクタールの敷地に木造の豚舎4棟を建て、管理棟、ふんを堆肥化する大型のコンポスト、尿などの汚水処理を行う浄化槽を設けた。豚舎やコンポストは密閉型で臭気や騒音を抑制でき、衛生対策では同社が国内初導入している次亜塩素酸水の自動噴霧器を設置し空間の消臭や消毒を行う。担当者は「自動技術を生かし、省力化と快適な飼育環境を整備した」と説明した。下安坂区の市川善司区長は「いろいろな対策が取られた施設と分かった。臭気や排水で農業や生活に影響が出ないようしっかり運営してほしい」と求めていた。
同社は養豚場完成に合わせ、6月1日に本社機能を同村坂井の旧村国民健康保険診療所に移転する。屋ケ田光一取締役は「質の高い豚を生産し、業界をリードする取り組みを進めたい」と話した。