「信大生の便利屋」が学習塾スタート 地域で得た「ご縁」を子供たちに還元

信州大学理学部2年生の渡邉伯さん(20)=松本市横田3=が、信大生や住民の困り事の解決を請け負う「信大生の便利屋」を手掛けている。買い物や車のタイヤ交換、竹林整備など多彩な依頼に格安で応え、今月には仲間と学習塾「夢塾」を立ち上げた。活動の幅を広げつつ、塾の運営を軌道に乗せるための支援をクラウドファンディング(CF)で募っている。
昨年10月に「地域の役に立つ仕事をしたい」と便利屋を思いつき、手作りのチラシ約5000枚を近隣の住宅にポスティングした。自転車のパンク修理や健康器具の組み立てなど、舞い込む依頼を一つ一つこなしていく中で、口コミで評判が広がっていった。
チラシを配る中で出会った大村のカフェ・夢追人のオーナーに空きスペースの活用を打診され、提案したのが学習塾だった。自身が不登校だった経験から「集団での勉強が苦手な子供たちが、勉強や人との関わりを楽しみ、人生が豊かになる居場所にしたい」と願う。対象は小学校高学年から中学生で、渡邉さんを含む6人の信大生が講師を担う。「便利屋をきっかけに『やってみなよ』と背中を押してくれる地域の方々に出会えた。ご縁で得たものを、今度は地域の子供たちに還元したい」と力を込める。
便利屋の活動はインスタグラム(@shindai_benriya)で発信している。