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明科で信州サーモンの稚魚出荷始まる 需要の高まり受け、過去最多の45万匹予定

養殖業者のトラックの水槽に入れられる稚魚

 県水産試験場(安曇野市明科中川手)が開発したブランド魚「信州サーモン」の稚魚の出荷が15日、明科七貴の同試験場押野試験池で始まった。知名度の向上や観光需要の拡大を背景に、今年は前年実績より約6000匹多い過去最多の約45万3000匹を7月まで出荷する予定だ。

 稚魚は体長6~7センチ、体重2~5グラムで、昨年11月の採卵から約半年かけて順調に育った。初日は8万7000匹が市内外の養殖業者4者に引き渡され、池からトラックの水槽に移された。2~3年かけて体長50~60センチ、約2キロまで成長させてから飲食店や観光地のホテルなどに卸す。
 信州サーモンは肉厚で肉質はきめ細かく、舌触りと風味が良い。信州サーモン振興協議会会長で初日に仕入れた地元の養殖業者の矢花功さん(75)は「知名度が年々高まり安定的に出荷できるようになってきた。消費者の期待に応えられるように頑張りたい」と話した。