教育・子育て

生坂の小中一貫教育 地域学習を発展へ

新年度から始まる小中一貫教育の内容を保護者らに説明する上條教育長(生坂中)

 生坂村教育委員会は8日、新年度から生坂小学校・生坂中学校に導入する施設分離型の小中一貫教育に関する説明会を生坂中で開いた。従来の地域学習をより発展させた「Ikusaka学」や、中学校教員が小学校へ英語などの授業に出向く「出前授業」など新たな取り組みを紹介。少人数校の利点や生坂らしさを生かしつつ、児童・生徒が計9年間の学びで、新しい時代を生き抜く力を育む教育内容案に理解を求めた。

 全体概要を上條貴春教育長が、生坂中での教育方針を小松猛校長がそれぞれ説明。各校名や6・3制などのカリキュラムは従来通りとしつつ保小中間の接続円滑化を掲げ、豊かな自然などに恵まれた生坂村で「郷土愛」や「自立」、「思慮」を育む子供の姿を目標に定めた。
 Ikusaka学では、小学校では生坂を幅広く学び、中学校では学年の枠を取り払う「講座制縦割り学習」により主体的に学ぶ。現在は中学生同士で行う北海道標津町との交流もICT(情報通信技術)を活用して小学生から取り組む。小中合同行事を増やし、教員の授業相互見学も進める。
 生坂中のIkusaka学では、特産のブドウやおやき、和太鼓、歴史文化、地質、脱炭素など興味のある分野を生徒自身が選んで小グループでじっくり学ぶ。おやきの新商品を開発・販売したり、脱炭素の新たな施策を提案したりする展開も期待できそうだ。
 15日に生坂小で説明し、3月下旬にも教育内容を正式決定する。

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