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松本・島立の市道 31日に開通へ なるか周辺の渋滞緩和

 松本市が島立の奈良井川左岸近くに新設した南北に延びる市道が、31日に供用開始となる。平成21(2009)年度の事業化から14年で、ようやく完成にこぎつけた。当日は午前中に区画線や横断歩道の整備を行い、午後2時ころの開通を予定している。

 奈良井川に架かる両島橋西の丁字路交差点から、月見橋付近までの延長1040メートルで、幅15メートルの2車線道路を設けた。総事業費は約14億3000万円で、中間地点と南側の2カ所に信号機が新設される。
 工事は市道の北側から進め一部区間は先行して完成したが、南側の用地確保が遅れ、開通時期は当初の令和4年3月の予定から1年半遅れた。地元住民からは「市の南部に向かう時に便利になる」と開通を歓迎する声の一方で、子供がいる世帯からは「近所の交通量が増えるので事故の心配がある」と不安の声も上がった。
 市道の新設で、奈良井川堤防道路の混雑解消が期待される。市建設課によると、堤防道路の日中12時間当たりの交通量は右岸側が約7000台、左岸側が約6500台で、朝晩の通勤・帰宅時間帯はかなりの渋滞が発生している。
 開通後も歩道の工事が残っており、本年度内に全ての整備を終える見込み。31日は降雨だと作業ができないため、供用開始が11月にずれ込む可能性がある。