地域の話題

「まるで平安絵巻」お船神事 上高地の明神池で

雅楽の音色が響く中、ゆっくりと池を進む舟

 松本市安曇上高地の明神池で8日、池のほとりに祭られた穂高神社奥宮の例祭があり、恒例のお船神事が営まれた。神職が乗った2隻の小舟がゆっくりと水面を進み、平安絵巻を思わせるみやびやかな光景が広がった。

 風のない静かな曇り空が、厳かな雰囲気を演出した。池が見渡せるポイントは外国人客を含めて大勢の人で埋まり、盛んに写真を撮っていた。
 山の恵みに感謝し安全を祈る祭りとして続く。新型コロナウイルスの5類移行を受け、従来の形態に戻して催行した。日本アルプス山岳遭難者慰霊祭も併せて営んだ。氏子総代幹事長の等々力肇さん(56)は「遭難者の遺族の方も含め、大勢の方に参列していただけた」と感謝していた。