地域の話題

筑北の茅葺き職人・佐々田元さんが自宅に「縄文小屋」

佐々田さんが約半年掛けて自宅の庭先に完成させた「縄文小屋」

 筑北村東条八木の茅葺き職人・佐々田元さん(35)がこのほど、自宅の庭に茅葺き小屋を作った。原始・古代の「竪穴式住居」を参考にした半地下構造で、佐々田さんは「縄文小屋」と命名。昔ながらの暮らしを生活に取り入れる体験・交流活動の拠点に活用したいという。

 直径約4・5メートル、高さ約5メートルの円すい形で、近隣住民から譲り受けた田んぼのはぜ棒を骨組みにして身近なススキやヨシで屋根をふいた。頂点から煙が抜ける構造で、10人ほどが内部でたき火を囲むことができる。
 佐々田さんは東京都出身で、大学では建築などを学び県内の茅葺き職人に弟子入りし、修業を兼ねて小屋を作るようになった。昨春初めて手掛けた茅葺き小屋「ぽれぽれ庵」は内部が手狭で、「たくさんの人が集まれるスペースにしよう」と"縄文小屋"作りを思い立った。昨秋から休日に作業を進め、先月完成させた。
 佐々田さんは、移住した令和2年から「暮らしつくり研究所」と銘打ち、農業や味噌(みそ)づくりなどの体験会を主宰している。「せっかくなので火起こしや縄文土器づくりなどの体験も企画したい」と意欲を見せている。

連載・特集

もっと見る